ハワイ(ホノルル)現地時間
3/27(月)16:20
Vol.28 [01/16~04/16]
ハワイに住む表紙・2016-2017-ハワイ経済とその展望
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今号よりスタートする新連載。 政界、経済界、スポーツ界など ハワイの未来、その鍵を握るキーパーソン へのインタビューをお伝えします。

United States Senator for Hawaii
Brian Schatz
ブライアン・シャッツ アメリカ合衆国上院議員

ハワイの未来を握るクリーンエネルギー分野に長けた上院議会のホープ
編集部(以下、編) 上院議員は2歳の時にミシガンからハワイに引っ越してこられました。ここハワイで育った利点は?
ブライアン・シャッツ上院議員(以下、BS) ハワイは子供が成長するのに最適な場所です。私が子供のころは、常に戸外で走り回っていた記憶があります。私には二人の兄がおりますが、バスケットボール、木登りに加え、山に登ったりビーチで泳いだりと、自然の中で伸び伸びと遊んでいました。アメリカの中でも特に都市部においては、ある程度裕福でないと楽しい暮らしができないと感じさせられることがありますが、ハワイでは誰でも、豊かな自然が与えてくれる楽しみを分かち合えるのです。
編 上院議員にとってハワイとは?
BS ハワイは私にとってホーム、故郷そのものです。両親も兄弟もハワイ在住ですし、ハワイで結婚して家庭を持ち子供にも恵まれました。また私の言うハワイとは、単なる場所だけを指すわけではありません。ハワイを象徴する価値観そのものも表します。その根底に根付いているのは、多様性です。多様な文化や民族的背景が共存するハワイならではの、異質なものを享受する感性が強くゆるぎない社会を築く礎となっています。その事は上院議員になってハワイの外に出ることで確信できましたし、ハワイが、アジア・環太平洋地域、アメリカ社会、ひいては世界に向けて発信できる素晴らしい価値観だと自負しています。
編 現在、上院議員として政治の世界で活躍されていますが、いつごろから政治を志したのでしょう?
BS もともと大学での専攻は哲学でしたが、そのころから何となく公共サービスに携わっていくのだろうと感じていました。けれども当時は政治家としてではなく、非営利分野での公共活動を思い描いていましたし、実際、20歳代半ばにはNPO組織で働いていました。その関係でハワイ州議会によく出入りする機会があり、様々な重要な決定が下される政治の世界に興味を持つようになりました。そして、若気の至りといいますか、無知の強さを武器に、25歳のときにハワイ州下院議員選挙に立候補し、おかげさまで当選させていただき、以後8年間にわたりハワイ州議員を務めました。
編 州政府当時からクリーンエネルギー分野の促進に注力されていましたが、活躍の舞台がハワイ州から連邦政府に移った現在、上院議員としての目標は。
BS クリーンエネルギーの促進には引き続き力を入れて行きたいと思っています。天然資源に恵まれたハワイという土地柄にも適した産業ですし、まだまだこれから非常に大きな潜在的な可能性を持つ分野だと思います。上院議員としての役割は、クリーンエネルギーをはじめ、ハワイ州内の空港、港、道路などの交通インフラ整備など、ハワイの発展のためにより多くの予算を連邦政府から勝ち取ることだと思っています。議会とハワイを双方向でつなぐ一助になるため努力しています。
レイル・プロジェクト実現に向けてその開発ペースも早まるでしょう
編 引退されたダニエル・K・アカカ下院議員より「シャッツ上院議員はハワイに新たな発展と進歩をもたらすと期待できるし、また全面サポートを約束する」という言葉がかけられていらっしゃいましたが、ご自身では今後ハワイにどのような変化を作り出したいとお考えですか。
BS クリーンエネルギー産業に関しては、ハワイと日本には共通点が多くあります。その最たるものが化石燃料への依存度の高さであり、そのためにエネルギーコスト、ひいては電気料金が非常に高いのが現状です。しかし、だからこそこれは変化をもたらすことのできるチャンスでもあります。再生可能エネルギーの利用という分野は、ハワイでも成長産業であり、海外や日本からの投資、資本も集まってきています。実際、2013年現在、失業率を悪化させることなく、再生可能エネルギーの利用比率は当初の予定を上回る18%まで伸びています。今後ますますの発展が期待できる分野であり、引き続き注力していきたいところです。
 同時に力を入れているのが高等教育機関の充実です。ハワイ州内には公立、私立共に国際的にも競争力のある素晴らしい大学が複数あります。州民だけでなく、アメリカ本土、世界各国からの学生にも魅力ある施設になるよう充実をはかっていきたい。特にここ10数年、アメリカ国防総省でもアジア太平洋地域におけるハワイの位置づけを最重要視する傾向にある中、より外に向けたハワイを確立したいと考えています。そのためにもインフラの整備は急務です。例えば空港施設ひとつとっても、日本をはじめとした海外の皆様がハワイに降り立ったその瞬間から快適な経験をしていただけるように、その価値を感じていただける施設、また連邦政府との協力が不可欠ではありますが、できる限りスムーズで迅速な通関手続きのためのスタッフ教育など、課題はたくさんあります。
編 弊誌15号でカカアコ地区の開発について取り上げましたが、どこまで実現可能とお考えでしょうか。
BS 現時点で計画されていることのすべてが実現するかどうかですが、様々な規制や資金面などクリアしなければならない課題が多くあり、できること、できないことが出てくると思います。開発の行方はその対処次第で決まってきます。そこに書いてあることすべてとはいいませんが、開発自体は必ず進んでいくでしょう。カカアコに限らず大規模なプロジェクトや公共事業への需要はありますし、連邦政府からの指示も拡大し、政治的なバックアップもある程度約束され勢いにも乗っている時期だと思います。
編 ホノルル・レイル・トランジット・プロジェクトの実現の可能性は?
BS 実現します。環境は整ってきていますので、今後はペースも早まるでしょう。限られた土地資源を有効に活用するためには、どの場所で何をするかという選択も重要です。現在都市部に多くのビジネスや機能が集中していますが、レイルトランジットが完成すれば、経済活動の中心と、ノースショアの自然など、土地にあった用途がより明確になり、それぞれの場所をつなぐ交通手段として活用できます。
編 議員から見た日本の印象は。
BS 日本にはアバクロンビー州知事のお供で数回訪問させていただきましたが、もっとも好きな国のひとつです。食べ物はおいしいし、人々は友好的だし、強い親近感を覚えます。これは多くのハワイの人も感じていることだと思います。ハワイには多くの日系人の方々がいらっしゃいますし、日本文化も生活に浸透しています。もちろんハワイはアメリカ合衆国の50番目の州であり、アメリカ的精神が基盤ではありますが、ハワイの多様性や柔軟性は私たち特有の文化であり、アメリカ本土の気質とは一線を画するもので、ハワイだからこそ感じる日本への思いがあるのです。もちろん戦略的にも大切な友好国である日本ですが、それ以上に深いつながりを感じています。
編 最後にメッセージをお願いします。
BS 私をはじめハワイの人々は、日本という素晴らしい隣人に恵まれ、とても感謝しています。日本の皆さんは私たちハワイの大切な友人であるだけでなく、コミュニティの一部だと感じています。これからも、より多くの日本の方々に、バケーションという形であれ、居住という形であれ、ハワイを第二のホームとして楽しんでいただけることを願っています。
編 ありがとうございました。

ブライアン・シャッツ
2012年12月27日、故ダニエル・イノウエ上院議員の後任としてハワイ州選出のアメリカ合衆国上院議員に就任。プナホウ・スクール卒。ポモナ大学卒業。1998年から2006年までハワイ最大規模の社会福祉事業組織の代表を8年間務めた後、2006年よりハワイ州議会議員に。2010年よりハワイ州11代目副知事として活躍。2011年のアジア太平洋経済協力会議(APEC)のフォーラムではスポークスマン的役割を果たす。1972年10月20日生まれの41歳。現役の中では2番目に若い米国の上院議員。家族は妻リンダと息子と娘。

2014/1/16発行 ハワイに住む掲載記事