弁護士に聞きました:米国に1万ドル以上持ち込む際の注意点

弁護士に聞きました:米国に1万ドル以上持ち込む際の注意点

更新日 2018.09.29

Q:米国に1万ドル以上持ち込む際の注意点
A:税関申告書に記入するだけ、税金はかかりません

ここ数年、観光や中長期滞在でハワイを訪れる方の中には、1万ドル以上の現金を持参する方が増えています。しかしそれに伴い、1万ドル以上の持ち込みを税関に申告せずに入国しようとし、申告漏れが発覚して税関に所持金を差し押さえられてしまう事案が増えています。これは刑法に反する事となり、次回の渡米にビザが必要になったり、またはビザ取得自体が困難となる可能性もあります。

多くの方が「1万ドル以上を持ち込むと、税関で税金を払わされる」と思い込んでいるようですが、それは大きな勘違いです。入国時に申告すれば一切税金は取られません。たとえ100万ドル(約1億円)持参しても、金額の確認のために税関でお金を数える際2〜30分余分に時間がかかるだけです。

また万が一申告せずに税関を通過できても、あなたがハワイに銀行口座を開設する、あるいはすでにある口座に入金するとしましょう。外国人が米国内の銀行に1万ドル以上を預金する場合は、申告の確認をとるために、銀行は税関に書類を送ります。その時点で申告漏れが発覚すれば、全額を没収されることにもなりかねません。

入国時に必ず申告するのが基本ですが、万が一申告せずトラブルになってしまったら、被害を最少に抑えるためにすぐに弁護士にご連絡ください。

 

【ご回答いただいた弁護士】

ギャリー・シン弁護士 ハワイ

ギャリー・シン弁護士
日本語、英語、マレー語、プンジャビ語の4カ国語に精通。日本在住歴も長く、人の考え方や生活習慣を理解した弁護活動に定評が高い。家庭、州、連邦裁判所弁護士。ハワイ大学法科大学ではインターン生を指導。

※この記事は「ハワイに住む」マガジンVol.27(2016/10/15発行)の記事を元に作成しています。

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