2026年1月1日午前0時、多くの新法が施行される中、注目を集めていたハワイ州の環境対策法「アクト96(通称:グリーン・フィー)」の一部が、連邦控訴裁判所の判断により予定通り実施されなかった。
グリーン・フィーは、観光による環境負荷への対策を目的とした法律で、宿泊税(TAT)を11%に引き上げるとともに、クルーズ船の乗客が船内で利用する支出に対して11%の新たな課税を行うという、全米でも前例のない内容が含まれている。
ジョシュ・グリーン州知事は法案署名時に、「ハワイの自然資源を守り、住民の健康を守る必要があります。島の恩恵を受ける訪問者にも、その保全に対する責任を分かち合ってもらうべきです」と述べ、将来世代のための環境保護財源の確保を強調していた。
しかし、このクルーズ船課税を巡って、国際クルーズライン協会(CLIA)が昨年8月に提訴。さらに米司法省(DOJ)も訴訟に加わり、「州にはクルーズ船に課税する権限はなく、その権限は連邦議会のみにある」と主張していた。
ハワイ連邦地裁のジル・A・オタケ判事は当初、州側の主張を認めたものの、CLIAは直ちに第9巡回控訴裁判所へ上訴。その結果、施行直前に控訴裁判所の判事2名が、クルーズ船に関する課税部分のみを一時的に差し止める命令を出した。
CLIAはこの判断を歓迎し、「本件は、海上商業を巡る連邦法と州法の関係という重要な憲法上の問題を含んでいます。全米の港の自由と開放性を守るための判断です」とコメントしている。
一方、ハワイ州司法長官事務所は、「今回の差し止めはあくまで一時的なものであり、迅速に審理される本案審理でアクト96の合法性は認められると確信している」として、最終的にはクルーズ船課税も実施できるとの見方を示している。
ハワイ宿泊観光協会(HLTA)のムフィ・ハネマン会長兼CEOは、「観光による環境問題には必ず向き合わなければならない。今回の法案は観光との関連性を示した形で、我々も支持してきた。もし実現しないなら、代替案を示す責任は反対側にある」と述べ、問題解決の必要性を強調した。
なお、ホテルなど宿泊施設に対する税率引き上げは予定通り発効しており、グリーン・フィーの一部はすでに施行されている。クルーズ船課税の行方は、今後の控訴審の判断に委ねられることになる。
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