ホノルル市、建築許可審査にAIを本格導入 住宅申請の審査期間が55%短縮

ホノルル市、建築許可審査にAIを本格導入 住宅申請の審査期間が55%短縮

更新日 2026.07.29

ホノルル市・郡計画・許可局(DPP)は、建築許可申請の審査を支援する人工知能(AI)システム「CivCheck(シブチェック)」の導入により、戸建て住宅などの審査期間が大幅に短縮されたと発表した。市は年内にも、対象となる住宅の建築許可申請で同システムの利用を義務化する方針だ。

AIシステムを提供する行政向けソフトウェア会社「Clariti(クラリティ)」が29日に公表した結果によると、CivCheckを利用した申請は、利用しなかった申請に比べて審査期間が55%短縮され、申請1件当たり平均40日以上の時間短縮につながった。

CivCheckは、申請者が建築図面や申請書類を提出する前に、建築基準への適合状況や書類の不足、不備などをAIが自動でチェックするシステム。事前に修正が必要な箇所を指摘することで、申請者と市担当者とのやり取りを減らし、審査を効率化する。

DPPによると、住宅の建築許可は通常3~5回の審査を経るが、CivCheckを利用した申請では平均審査回数が3.4回から1.4回に減少。修正依頼の件数も67%減り、申請手続きの負担軽減につながっているという。

同システムは昨年12月から、設計事務所などを対象に無料の任意サービスとして運用を開始した。現在は戸建て住宅や二世帯住宅の新築・増改築、ADU(付属住宅)やオハナユニットの建築許可申請で利用できるが、市は年内にもこれらの申請で利用を必須とする予定。正式導入後は年間ライセンス契約を結ぶ計画で、審査手数料がわずかに引き上げられる可能性があるものの、実施にはホノルル市議会の承認が必要となる。

また、市はコンドミニアムやアパートなどの集合住宅を含む商業住宅開発についても、今夏から秋にかけてCivCheckの対象に加える計画だ。商業案件は住宅よりも設計や必要書類が複雑で、書類の不備によって審査が長期化するケースが多いことから、市は同様の時間短縮効果を期待している。

DPPのドーン・タケウチ・アプナ局長は、「AIの活用はこれで終わりではありません。今後は対象となるプロジェクトをさらに拡大するとともに、利用者が必要な情報をより簡単に取得できるよう、AIをさまざまな形で活用していきたい」と述べた。

ホノルル市では、建築許可の審査期間の長期化が住宅供給を妨げる課題の一つとされてきた。市はAIを活用した審査の効率化を進めることで、申請手続きの迅速化と住宅建設の促進につなげたい考えだ。


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