先住ハワイアンの福祉向上を担う州機関「ハワイアン事務局(OHA)」と、先住ハワイアン向けの土地・住宅事業を担う州機関「ハワイアン・ホームランド局(DHHL)」は10月23日、ホノルルのカカアコ・マカイで、住宅を中心とした複合開発を進めるための合意書(MOA)を締結した。
カカアコ・マカイでは住宅開発が禁止されており、土地を所有するOHAも現行の規制の下では住宅を建てられない。一方、DHHLには先住ハワイアン向けの住宅を独自に開発できる州法上の権限がある。今回の合意では、必要な承認と正式契約の締結を条件に、OHAが土地をDHHLに移し、住宅開発を進める方針を示した。
対象は、アラモアナ大通りの海側にある約3.3エーカー(約1万3,400平方メートル)の「ロットI」。現時点の構想では約400戸規模の住宅を想定し、商業施設と立体駐車場を備えた低層部分の上に住宅タワーを設ける。地域住民の交流や文化活動に使うスペースも検討している。
住宅部分の計画、資金調達、開発はDHHLが担い、OHAは完成後の商業部分について、所有権または長期的な管理権を得ることを想定する。都心部で先住ハワイアン向けの住宅を供給するとともに、商業部分から得られる収益を支援に生かす狙いがある。
ただし、今回の合意は開発の最終承認ではない。戸数や建物の高さ、商業部分の規模は今後の計画や承認手続きを通じて決定し、土地移管や資金調達などについても追加の合意が必要となる。OHAは所有地で州保健局の監督の下、環境調査を進めており、開発には健康・安全基準を満たす必要がある。建設費や着工・完成時期は、今回の公式発表では示されていない。
OHAは2012年、州から支払われていなかった公有地信託収益をめぐる和解の一環として、カカアコ・マカイの計9区画、約29エーカーを取得した。ロットIはその一つで、両機関は2025年11月から独占交渉を続けてきた。
OHA理事長のカイアリイ・カヘレ氏は、今回の署名はゴールではなく、次の段階の始まりだと説明。先住ハワイアンの家族や周辺地域に長期的な利益をもたらすコミュニティーとして、構想を具体化する考えを示した。
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