ホノルル市、バケーションレンタルの規制強化案を承認

ホノルル市、バケーションレンタルの規制強化案を承認

更新日 2019.06.18

ホノルル市議会は、長期間にわたる議論の結果、2019年6月17日に違法な短期バケーションレンタル(30日未満)を規制する2つの条例を承認した。

条例89号は、オーナーが敷地内に同居しているタイプのベッド&ブレックファスト(B&B)に対して、新規に1,715件の許可を発行することを全会一致で可決。現状、ホノルル市によって発行されている短期バケーションレンタルの許可証(リゾートホテル区画以外の、住宅区画などで短期バケーションレンタルを行う許可証)は816件しかないが、実際には6000-8000件のバケーションレンタルが運営されているという調査結果がある。オーナーが居住していない一軒家を丸ごと貸し出すタイプのバケーションレンタルや、30日以上の賃貸としながらそれをさらに分割して貸し出すような運用についての規制を強化した形となる。

7対2で通過した、もう一つの条例85号は、違法なバケーションレンタルを運営した人、またそれを広告した会社やウェブサイトに対して罰金を科すもの。罰金は最初$1000からスタートし、繰り返しの違反に対しては最大$10,000までという重い罰金となっている。

カーク・コードウェルホノルル市長は、「この新しい条例が完璧だとは思っていないが、現状の規制は機能していないのは明らかだ。今後問題が起きてきたら対処を考えていく。」とのメッセージを市議会に対して表明した。

一方で、短期のバケーションレンタルを営むことで、高騰する住宅価格や固定資産税の支払いなどを賄ってきた住民の中には、経済的な打撃が大きい、新規の許可数も十分でないとして、反対の声もある。

しかし、短期バケーションレンタルを目的とした投資での不動産購入がホノルル市の不動産価格を引き上げていた事実や、住宅エリアでの短期バケーションレンタル客による騒音トラブルなどに見舞われるコンドミニアムも多く、この決定を歓迎する住民もいる。

今後、合法に運営されているバケーションレンタルへのニーズや、ホテル宿泊ニーズの高まりが予想される。 



 

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