【2024年2月】2023年に比べて継続的な改善が見られる2024年の第1四半期へ

【2024年2月】2023年に比べて継続的な改善が見られる2024年の第1四半期へ

更新日 2024.03.12

ホノルルリアルター協会が発表したハワイ不動産マーケットの統計を元に2024年2月のハワイ不動産マーケットについてにレポートする。

年初から現在までの総販売数は昨年同期比7.2%増加となっており、2023年に比べて継続的な改善が見られる2024年の第1四半期となっている。

ホノルルリアルター協会による 2024年2月のマーケットレポートサマリー

  • 戸建住宅の中間価格は前年同月比8.8%増で$1,075,000
  • 戸建住宅の販売数は179件、前年同月比で3.5%増
  • 売出期間は先月よりも1日長くなり、30日間
     
  • コンドミニアムの中間価格は前年同月比で6.8%増の$512,500
  • コンドミニアムの販売数は334件、前年同月比で2.9%増
  • 売出期間は先月よりも10日長くなり、39日間

ここからそれぞれの主要な指標についてお伝えする。

中間価格・販売件数

(チャートは緑のラインが戸建て、黄色のラインがコンド。以下のチャートはすべて同じ)
 

中間価格は戸建てが$1,075,000、コンドミニアムが$512,500とがそれぞれに低調だった2023年2月に比べて8.9%増、6.8%増となった。中間価格上昇の要因は100万ドル以上の高価格帯の売買件数の増加となっており、次項で詳しく触れる。
 

2024年2月のマーケットは売買件数が、戸建て、コンドミニアムそれぞれで前年同月比の3.5%増、2.8%増という小幅な増加となった。冒頭で述べたように、2024年1月・2月を通しての売買件数は昨年同期比7.2%増加で、堅調な回復を見せている。
 

価格帯別の販売件数

戸建てでは、100万ドルから150万ドルの価格帯の物件が60件売買され昨年同月の43件から39%増、また150万ドルから200万ドルの価格帯の物件も19件と昨年同月の13件から46%増と価格帯別では大きな伸びを示した。100万ドル以上の物件が2月の戸建て住宅の総販売の約60%を占め、2023年2月の49%と大きな差をつけた。逆に、1,000,000ドル未満の一戸建て住宅販売は同18.2%減少となった。

コンドミニアム市場では、50万ドルから60万ドルが50件で最多となり、続いて60万ー70万ドルの価格帯が46件と続いた。それぞれ昨年同月比で31%増、58%増となった。一方で40万ドル以下の売買がいずれも大きく減少している。

売出し期間

売買が成立するまでの売出し期間の中間値は、戸建てで30日になり、先月よりは1日長くなったものの、急激な市場の冷え込みを見せた2023年2月の47日からは17日減の短縮。
一方で、コンドミニアムは先月の29日よりも一気に10日も長くなり、39日間を記録した。昨年2月の中央値が28日からも大きく伸びた形となった。

戸建て、コンドミニアムともに、高額物件取引比率が増加したことが売出し期間の伸びとして現れている。

市場在庫・新規売出し物件数 

市場在庫は戸建てで599件となり、前年同月比で9.5%増加。同様にコンドミニアムは1388件と17.9%増加した。

この数年で見ると2021年12月の戸建ての在庫309件、コンドで946件が最小の在庫数を記録しており、約2年前に比べると40-50%多い在庫の中から選べる状態と言える。



新規の売り出し件数では戸建が295件、コンドが533件のトータル828件となり、先月の866件より5%減少となった。ハワイカイとカイルアを除き、すべての地域で昨年の新規リスティング量を維持または超過を記録した。

2月に販売になったワードビレッジの「ラウニウ」は好調なセールスとなっており、依然として富裕層を中心とした売買は活発である。その一方で、ローンを組んで買うローカル在住者、また低価格帯の売買が減少している。

ハワイ大学経済研究所は、ハワイのコンドミニアムが高額な理由として、全米一高い資材や労働力に加えて、ハワイ州の建築法などの規制が全米一厳しいことや許認可がなかなか降りない、また開発業者にインフラ改善のための費用負担を求めることなどを指摘した。 

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幅広い層にとって暮らしやすく、住みつづけられる州となるための適正な需給バランスと価格の実現はまだまだ遠そうだ。


 

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