コロナ禍の中、Eビザ・グリーンカードの取得、市民権の取得の影響は?

更新日 2020.06.04

コロナ禍の中、移民ビザの中でもEビザ、グリーンカードの取得、市民権の取得に関しての影響について、地元KZOOラジオで法律アドバイザーとしてお馴染みの日谷法律事務所、日谷先生に聞きました。

目次

Eビザの新規取得・更新に関しての影響は?

Eビザの新規取得に関しては、現在、在日米国大使館及び領事館は、非移民ビザおよび移民ビザ面接を一時的に停止しており、再開日は決定されていません。そのため、新規のEビザの申請は面接が義務付けられていますので、面接が再開するまでビザの申請が難しい状況にあります。

次にEビザの更新に関してですが、在日米国大使館及び領事館で申請は、引き続き受け付けられています。郵送での申請も受け付けていますが、その場合、本人が日本に滞在している事やESTAが却下された事がない、ある特定の人種でない等、いつくかの条件があります。

今後、Eビザの期限が近づいてくる方は、注意が必要です。現時点では、ハワイから日本へ帰国するにも、直行便がない事や日本到着時にPCR検査の実施や14日間の日本国内での自宅待機など様々な制限がある中、日本へ帰国して、更新申請をされるのは、現実的ではないでしょう。

また、Eビザの更新の場合、現在の面接での確認ができない状況にあるということは、デメリットに働くケースもある為、現時点での更新はリスクが伴う場合もあります。

ただ、仮にビザの期限が失効しても、 I-94(出入国記録)さえ有効であれば米国に滞在し、就労も継続することができます。ただし、ビザ失効後は、I-94が有効だとしても米国を一旦出国してしまうと、再入国はできません。その場合は、Eビザの更新申請が必要となります。また I-94の期限が迫っている場合は、米国移民局へ「I-129」の申請書を提出することで2年間の滞在延長が可能となります。こちらに関しては、ハワイに滞在しながらの申請が可能です。I-94の期限が切れる、2ヶ月前には申請することをおすすめします。

Eビザの保持者の方は、自身の滞在ステータスの期限がいつ切れるのか? Eビザの期限がいつまでなのか?をふまえてのプランニングが必要になると思いますので、移民弁護士にご相談されることをおすすめします。

 

グリーンカード・市民権の取得に関しての影響は?

市民権の取得に関しては、現時点では特に問題なく取得申請、手続きが進んでいます。

あと、グリーンカードの取得に関しての影響ですが、米国市民権保持者と婚約し配偶者となることでのグリーンカードの取得、米国市民権所持者の未成年の子供や親など、家族の呼び寄せとして、取得するグリーンカードは特に影響、問題はありません。

また、グリーンカードホルダーとの結婚によるグリーンカードの申請も特に影響は受けていません。

2020年4月22日にトランプ大統領による米国の移民受け入れ手続きをすべて一時停止する宣言がされましたが、実は、宣言内容に関しては例外が多くなっており、この宣言により影響を受ける方は少ないのが現状です。特に日本人の方への影響度は少ないのが現状です。

まだまだ、いつ在日米国大使館及び領事館が再開するかは不明ですが、ビザや滞在の期限が気になる方や申請を検討されている方は、プラニングと対策を移民弁護士に相談されることをおすすめします。

尚、米国移民局は2020年6月4日より一般再開し、対面サービスを行いますが、ソーシャル・ディスタンスやマスク着用などが義務づけられます。
 

ドナルド日谷弁護士 (日谷法律事務所)

ゴンザガ大学法科大学院卒業・ハワイ、ワシントンDC弁 護士協会会員および米国移民法弁護士協会会員。地元ラジオで法律相談担当。バイリンガルで日米文化に精通したアドバイスが好評。東京都立川市出身。

住所:220 South King St., #1680, Honolulu, HI 96813 
電話:(808)526-1122  Eメール:lawoffice@hidani.com

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