【2020年5月】ハワイ・オアフ島の5月の住宅市場、コンドミニアム売上51.2%ダウン、しかし回復傾向も明らかに

【2020年5月】ハワイ・オアフ島の5月の住宅市場、コンドミニアム売上51.2%ダウン、しかし回復傾向も明らかに

更新日 2020.06.19

ホノルル不動産協会より発表された2020年5月のハワイ・オアフ島の5月の住宅市場は、コンドミニアム売上51.2%ダウン、戸建住宅売上22.5%ダウン、とロックダウンの影響が大きく出たものとなった。

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ホノルル不動産協会の2020年5月マーケットレポート
ロックダウンの影響が大きく出た結果に

ホノルルでロックダウンが始まった3月後半から早いもので2ヶ月半が経つ。3月、4月に売買が成立した物件は、コロナの影響が本格化する前に始まった取引が含まれていたため、ロックダウンのハワイ不動産への実質的な影響が見えづらかった。しかし5月の取引結果には明確にその影響が出た。それが冒頭の驚くべき数字である。

さて、詳細を見ていこう。

  • 2020年5月、戸建住宅のセールスが大幅減少
    前年同月比で22.5%減。中間価格は797,000ドル
  • 同コンドミニアムのセールスが記録的減少
    前年同月比で51.2%減。中間価格は399.000ドル

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戸建住宅、コンドミニアムとも大幅セールス減少となり、ロックダウンの影響が如実に現れた結果となった。
戸建住宅では、140万ドル(6月18日時点のレートでおよそ1億4969万円)以上の物件の販売数が前年同月比で変化があまりなかったのに対し、60万ドル〜80万ドル台の住宅の販売が前年同月比で26.3%減少と今まで最大の下落となった。

コンドミニアムでは、全ての価格帯で前年同月比で30%以上減少したが、特に大きく下落したのが100万ドル以上の物件で、昨年5月には40件あったセールスが今年はわずか6件しかなく、85%減少という大幅下落となった。
ホノルル不動産協会会長ネコタ氏は、「前年比からの売上ダウンは予測した通りになりました。それでも中間価格が比較的安定していたのは、リスティング物件(売出し物件)が減少する中、引き続き高い需要があったためです」と報告書内で述べている。

一方で、4月末のセーファー・アット・ホーム令(ソーシャルディスタンスの確保を義務付けた上で外出を一部緩和)開始と一部ロックダウン解除により、ハワイ経済にも改善の兆しが見えてきた。「州が再開し続ける中、ハワイ不動産関連の経済活動も徐々にですが増加傾向にあり、ひいては地域経済の活性化にも役立っています」とネコタ氏。実際にセールスが記録的な下落を見せた5月であったが、ロックダウンが一部解除されたこともあり、下記の様な今後の明るい見通しを思わせる報告も出されている。

  • リスティング物件(売出し物件)数が徐々に増加
     3月、4月に市場から下されたリスティング物件のうち30%が市場に復活。更に新規リスティングも4月に比べて17%増加
  • 新規エスクロー数の増加
    4月から5月にかけて32%増加

更に、米抵当銀行協会によると、30年固定住宅ローン金利が5月末に平均3.15%と記録的な低水準になったこともあり、住宅ローンの申し込みは全国的に増加傾向にあり、4月上旬から5月下旬までの申し込みは1年前よりも18%高くなっている。

「ハワイに住む」編集部が行った定点観測調査データから見えること。
”回復は鮮明に、そして買い手市場へ”

この5月のレポートを受け、6月の不動産動向はどのように変化するのだろうか。「ハワイに住む」編集部が独自に行なっているロックダウン以降、現在までの市場定点観測調査では、以下の3点が見えてきた。

  • 6月以降もエスクロー数は上昇
    ロックダウンが始まって約1週間後の3月31日段階で1331件、約1ヶ月後の4月23日段階では1121件、最も少なかった5月15日時点では1102件まで減少したが、その後6月に入り、12日時点で1292件、18日時点で1363件まで回復してきている。
     
  • 6月以降もリスティング物件数が引き続き増加
    3月、4月に取り下げたリスティング物件を、マーケットに再度出す動きがより顕著に。6月もリスティング物件の数は増え続けており、特に週末前の金曜日のリスティング数は2週連続で50件近いものになっている。
     
  • ”買い手市場”が鮮明に。豪邸やコンドミニアム物件がリスティング価格より下げた価格での取引増加。
    前月、前々月から引続きコンドミニアム物件がリスティング価格より下げた価格でソールドされるケースが増えている。また5月末時点で目立つ様になったのが、一軒家の豪邸物件の売買においてもリスティング価格を下回る価格でソールドになったケースが増えていることである。

エスクロー数の上昇、リスティング物件数の増加は、いうまでもなくロックダウン一部解除後の経済活動再開の影響であろう。

まず1点目のエスクロー数の上昇に関しては、下落が進んでいた先月のレポートではこのままだと1000件切ることもあるのではと予測していたが、上記の通り、5月15日時点で底を打ち、更に6月に入ると力強く復調してきてる。
 

2点目のリスティング物件数の増加についてであるが、6月以降もリスティング物件数は増え続けている。一方でホノルル不動産協会のレポートには「5月は特に戸建住宅の需要が高く、たったの13日間市場に出されただけで売れてしまった物件もあった」とある。戸建住宅の5月の販売数が前年同月比で22.5%減ったといえ、需要はコンドミニアムよりもはるかに高い。つまり戸建住宅に関しては、今度もリスティングされる物件数は多くとも市場に在庫が豊富にストックされるという状況にはなりにくそうである。戸建住宅購入を考えている方は今までよりも小まめに情報を収集することがより重要になってくると予想される。
 

3点目の”買い手市場”が鮮明になったことであるが、5月はコンドミニアムに関してはおよそ半数近い数のコンドミニアム物件がリスティング価格よりも下げた価格で取引された。更に5月後半にかけて目についてきたのが、数億円以上の豪邸に関しても、リスティング価格よりも下げた価格でセールスがクローズドされるケースが複数件あったことである。中にはリスティング価格よりも数千万円単位で下がったものも見られた。

ホノルル不動産協会のレポートでは140万ドル以上物件の販売数に変化は無かったとされていたが、それはあくまで件数であり、販売価格に関しては高級物件も全体で下落傾向にありそうだ。


ハワイ不動産全体で、物件がマーケットに戻ってきはじめ、さらに買い手が指し値できる状態となっている。「買い手市場」シフトが進んでいると言えるだろう。
 

「ハワイに住むネット編集部」では、今後も独自の定点観測調査を続けながら、市場の動きを探っていこうと思う。

ロックダウン一部解除後の不動産業界の動き
オープンハウスが再開!

4月末のセーファー・アット・ホーム令(ソーシャルディスタンスの確保を義務付けた上で外出を一部緩和)開始以降、商談やショーイングはソーシャルディスタンスの確保とマスク着用を条件に、事前予約制で再開された。
その後6月5日からは、更に制限が緩和され、参加者数が10人以内、ソーシャルディスタンスの確保、マスク着用を条件にオープンハウスも再開されている。
ここ2週間、ロックダウン解除とブラック・ライブス・マター関連のデモの影響でコロナ感染者が一気に2桁台まで上がる日もあるハワイだが、不動産取引に関しては、ホノルル不動産協会会長ネコタ氏から「オープンハウスが再開されても、私たちの最優先事項は、売り手、買い手、そして不動産エージェントの健康と安全です。ソーシャルディスタンス、マスク着用、適切な殺菌消毒など厳格なガイドラインはこれまで通り遵守します」とのメッセージが出されている。

6月に入り、エスクロー数、リスティング数共に伸びるなど、徐々に回復の兆しを見せているハワイ不動産業界。ロックダウン以前の状態まで戻るにはやはり時間がかかりそうだが、仮に現在の状況がハワイのコロナ第2波としても、3月のロックダウン直後の様な打撃を受けることは少ないと思われる。順調な回復を期待したい。

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