ハワイ州、AI活用の交通安全対策としてドライブレコーダー1,000台を無償配布 「Eyes on the Road」プロジェクトを来月開始

ハワイ州、AI活用の交通安全対策としてドライブレコーダー1,000台を無償配布 「Eyes on the Road」プロジェクトを来月開始

更新日 2025.09.25

ハワイ州運輸局(Hawaii Department of Transportation=HDOT)は、交通事故の抑制と道路インフラの保守対応の迅速化を目的に、新たなパイロットプログラム「Eyes on the Road」を来月より開始する。州および市の公用車、ならびに一般市民ボランティアの車両に対し、計1,000台のドライブレコーダー(ダッシュカム)を無償配布する。

参加者は、承認後にドライブレコーダーを受け取り、自家用車へ設置。録画映像はクラウドに自動送信され、AI(人工知能)により分析される。道路損傷や危険箇所が検出された場合、速やかに州の保守チームへ通知が行われる仕組み。加えて、危険運転とみなされる映像は警察や検察に提供され、必要に応じて捜査や取り締まりに活用される。

HDOTのエド・スニッフェン局長は、「限られた人的資源では全域の道路状況を常時把握するのは困難。市民とテクノロジーの力を活用することで、対応スピードと安全性を向上させたい」と述べた。

今年、州内ではすでに90名以上が交通事故により死亡しており、HDOTによるとその約9割は不注意や危険行為などの人的要因が関与しているという。

本プロジェクトは、ハワイ大学工学部との連携のもとで運用され、AI技術の社会実装としても注目されている。ハワイ大学工学部のブレノン・モリオカ学部長は「本学の研究成果が実際の社会課題に貢献することは非常に意義深い」と述べた。

なお、プライバシー保護にも配慮がなされており、ドライブレコーダーによる音声の記録は行われないほか、参加者は任意のタイミングでプログラムを離脱することが可能。映像データは一般公開されず、行政機関のみが取り扱う。

本プログラムは、州のハイウェイ基金および連邦助成金により運営される。参加希望者は、HDOTの専用ウェブサイトより申し込みが可能。

https://www.eng.hawaii.edu/eyes-on-the-road/


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