シリーズ 「ハワイの家」Vol.1 西山知義さんのハワイのご自宅をご紹介

シリーズ 「ハワイの家」Vol.1 西山知義さんのハワイのご自宅をご紹介

更新日 2019.09.30

ハワイの一等地との評価がゆるがない場所、カハラ。新築が珍しいこの地区の海沿いに、 独自のコンセプトで一戸建てを新築したのが、「牛角」創業者として知られるダイニングイノベーション 代表取締役会長CEOの西山知義さん。 完成して間もないご自宅にお邪魔して、ご自宅をご紹介していただきながら、そのこだわりの家づくりを伺った。
 

 ご自宅に伺うと、海に面した芝生に置かれたソファでゆったりと寛がれていた。 「ハワイ滞在中、1日2~3時間はここで過ごします。芝生と海のコンビネーションはリラックスの原点。ここでワインを飲んで昼寝するのは最高のひと時です。カハラの海は沖で波が割れるので波の音もちょうど心地いい。木陰のバランスも計算して作ったんですよ。」 と笑う西山さん。飲食業界きっての有名人がほっと肩の力を抜ける場所。そんな空間をハワイで実現したわけだ。

西山知義(にしやま・ともよし)さんプロフィール
1966年、東京都生まれ。1996年に東 京・三軒茶屋に牛角1号店をオープン。7年間で1000店舗 という記録的なペースで出店し、一大外食チェーンを築く。 海外にも積極的に展開し、ハワイ、ロサンゼルスなど全米 50店舗以上を展開。2012年「日本の食文化を世界に」を テーマにダイニングイノベーションを設立し代表に就任。 「つるとんたん」など多くの飲食ブランドを運営している。

  


 10代で初めて訪れて以来、ハワイの魅力に取り憑かれたという西山さん。いくつかのコンドミニアムを所有した後、次のターゲットを「カハラの一戸建て」に決めた。 「カハラ地区はやはりハワイの最高峰だと思います。土地が醸し出す高級感が段違い。通りの佇まいが違います。でもこの地区は古い物件付きの土地が多く、購買層にとってネックになっていました。 築浅物件が極端に少ない。それならこの土地に理想の家を建ててやろう。そう考えました。」 ハワイのこちらの家も含めると、すでに6軒の別荘を手がけたという西山さん。「資産は常に流動性がないとダメ。それには価値をしっかり付けないといけない」そうだ。

 
 そして、これぞ西山さんという家作りのコンセプトが面白い。 「家作りは、店作りと同じなんです。 どんな人が来て、この空間で何をするのか。どのスペースに集まるだろうか。それを計算すると、おのずと家具の配置や空間の取り方が決まってきます。壁や家具の素材、 そして床材までも、人の動きに合わせて選択します。人の動きが見えないと、家は作れない。それが私の哲学です。」


細部へのこだわりも、半端ではない。 「この家のイメージは、LAのマリ ブ。高級感あるビーチリゾートというコンセプトです。いわゆるハワイらしさやコテコテの高級感は一切排除。マリブ発のお気に入りのブランド『ジェームス・パース』でほぼ全ての家具を揃えました。 グリーンも、南国のヤシの木は極力少なくして都会的なグリーンに統一。素材のほとんどは米国本土から運びました。」

大きく開口部が確保されたリビング。
プールにも直結している。

家作りの肝は「思想の統一」
一番こだわったのは ハワイの「風」を通すこと


家作りのポイントは「思想の統一」だという西山さん。これもお店作りと同じだそうだ。そして、今回もっともこだわったのが「風」。

玄関ホールから続く
吹き抜け空間から海まで一直線に見通せる。


 「ハワイの素晴らしさは、風の良さです。風の通り道を確保するために中庭を作り、リビングは中にいるのか外にいるのかわからない空間にしました。天井高を確保した吹き抜け空間には、大好きなジェームス・パースのビリヤード台と、大型のアートを置きました。アートは、友人で画家の小澤雅志 さんに、実際にこの家に来てもらい、イメージに合った絵を描いてもらいました。物と空間とは常に融合しているわけですから、ちぐはぐにならないように作っていくのは必須です。」  

ビリヤード台も
ジェームス・パースのもの


玄関を入ってまず目に入るのは、 海につながるように見えるインフィニティプール。 「この奥行き感は日本にはないので、皆さん驚かれますね。私はハワイではプール環境をとても重視していて、どの家もプールにはこだ わります。このプールは1レーンだけはしっかり泳げるように長い距離を確保し、中央には水の上に 浮いているようなデッキチェアを置きました。」

玄関からプール、海へと続く「水の通路」


 プール周りには水に強い劣化しないウッドを、ほかの場所ではあえてウッドの劣化を楽しむという使い分けもしている。ここまでくるとプロの技だ。 「ハワイの家という点では、この家はある意味の到達点と言っていい。 満足しています。ここで友人や家族たちとゆったりした時間を過ご せれば、僕は幸せですね。」



 飲食業界の風雲児として名を馳せた西山さんだからこそ、できた家。訪れるお客様の満足をどこまでも追求する姿勢が細部にまで浸透していた。


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