速報!ホノルル空港より:10月15日・ハワイ州の事前テストプログラムがスタート!

速報!ホノルル空港より:10月15日・ハワイ州の事前テストプログラムがスタート!

更新日 2020.10.15

10月15日、ハワイ州が3度に渡り実施延期をした「事前テストプログラム」がようやく始動した。これは、事前に新型コロナウィルスのPCR検査を受けて陰性だった人は14日間の自己隔離義務が免除となるという事実上の「観光業再開」への大きく前進するためのプログラムとなっている。

初日の今日、アメリカ本土からの旅客を乗せた便が昼過ぎから続々とホノルル空港(ダニエル・K・イノウエ空港)に到着した。

初日の様子をご紹介する。

初日の到着便は30便。エアラインによるが減席して70%程度の座席を販売しているフライトが多いそうで、10月15日の到着人数見込みは約8000人。
昨年の10月の一日の到着人数は30000人を超えていた事を考えると約1/4にはとどまるが、州が予測していた”1日5000人~8000人”というレンジ内の到着人数となった。

動画はこちら


降機後には到着ゲートのそばのコンコース上に設置されたチェックポイントを経てから、ラゲッジクレームへと進むことになる。チェックポイントは複数ゲートに対して一つ設置される予定だそうだ。

チェックポイントで確認されるもの
「トラベルフォーム」と「陰性結果」

このチェックポイントでは、主に2つのものをチェックされる。

ハワイでは9月1日より導入された通称「トラベルフォーム」(正式名称はセーフ・トラベルズ・アプリケーション)の確認。これは渡航者の旅行情報や健康情報などを事前に登録しておき、返信として送られてくるQRコードを印刷や携帯画面で提示する。
ハワイ到着時には、係員にこのQRコードを見せることでチェックが済む。



もう一つが、今日10月15日から導入開始となった「72時間前の事前PCR検査による陰性証明」の提示。こちらも10月15日現在17社のパートナー企業がハワイ州に認定されており、これらのパートナー企業による、ハワイ到着前72時間以内の事前テストの陰性結果を持参して(検査結果が出ていない人は出るまで自己隔離)ハワイに到着するのが流れとなる。


チェックポイントのレーンは3つに分けられていて「トラベルフォーム申請済み・陰性検査結果が出ている人」「トラベルフォームは申請済みだが、検査結果待ちの人」「トラベルフォーム未申請の人」の当てはまる列に誘導される。

下の写真のように、それぞれのレーンにソーシャルディスタンスを確保して並び、順番を待つ。

20箇所ほどのチェックポイントで、係員が待機しており、スキャン用のiPadを手に受付処理をしていく。 多くの旅行者が列に並んでいるときから、手元に提示する書類やデータを準備しており、かなりギリギリの告知にはなったものの、初日にハワイ入りをした人々の間にはある程度の認知がされていたようで、大きな混乱は見られなかった。


ただ、やはりトラベルフォームを申請したのにQRコードを受け取っていない人など、何らかのエラーで空港でトラベルフォーム申請をやり直す人も一部いたようだ。




また10月14には、日本人にとって大きなニュースが入ってきた。ハワイ州がこの事前テストプログラムに、日本の厚生労働省が承認している新型コロナウイルス感染症の核酸増幅検査(NAT)を承認したのである。

これは日本人のハワイ渡航者の方にとっては、ハワイ行きへのハードルがぐんと下がる、大きなニュースだ。

10月15日のイゲ知事・グリーン副知事のカンファレンス

10月15日のイゲ知事のプレスカンファレンスでは

現在ハワイ州は、日本政府側とテストプログラムのパートナー(指定機関)の絞り込み・調整に入っており、”数週間以内に発表出来る予定”という発言があった。
 


また、グリーン副知事は、「ハワイが10月15日現在、全米で下から5番目に人口比での陽性者数が少ない州となっている」ということを強調し、一時増えた入院患者も、8月後半の380人から10月15日現在では103人と大きく低減するなど、順調に新型コロナウィルスのコントロールが出来ているとした。

またハワイ州最大の病院であるクイーンズメディカルセンターでは、新型コロナウィルス入院者のための減圧室を増設、24床が追加された他、42人の看護師がハワイ州の支援のために臨時でハワイ入りするなど、観光再開にあたっての医療リソース強化が行われた。また陽性者が発生した場合のコンタクトトレーサーも待機スタッフ含め500人近く確保するなど、事前プログラム始動に向けたハワイ州内の関係各所の尽力が伺えた。

今後の課題はチェックポイントの処理能力

10月15日の初日には順調な滑り出しを見せたハワイ州の事前テストプログラム。まずは6ヶ月に渡る観光封鎖から、再開への第一歩として喜びたい。

一方、今後の最大の課題はチェックポイントの処理能力だろう。
初日で不慣れな部分はのちのち解消されていくとしても、今日も30分ほどの間に、チェックポイント待ちの行列が長いコンコースの終わりまで届くほどに伸びてしまった。

今後、各エアラインが便を復活させて、複数便の到着が重なるような時間帯には、どのくらいの待ち時間になるのか。日本人にはこの後、さらに入国審査も待っている。待ち時間を極力少なくするためのオペレーションを期待したい。

 

もう一つ気になるポイントは、ファーストクラスやビジネスクラスなど、クラスの違う乗客の人向けにプライオリティラインが用意されていないことだ。

例えば、ANAのハワイ便ではファーストクラスの乗客はダニエル・K・イノウエ国際空港に到着時、専用車両に搭乗し、専用の入国審査レーンに案内されるサービスがある。しかし、現状、上記のチェックポイントは、複数のフライトの全クラスの乗客が一緒に並ぶ仕組みだ。高い座席を買ったのにバリューがそがれる、と思われる方も当然いらっしゃることだろう。

今後、ANAとホノルル空港間での新しい体制が検討される可能性は高いと思うので、続報を待ちたい。

 

いまのところ、ホノルル空港全体ではまだまだ空いてないショップも多く、寂しい状況だが、10月15日を境に旅行者がホノルル空港に戻ってくることになるだろう。


この半年にわたり、ハワイの経済界の話題の中心であったこの事前テストプログラムの実施。 

まずは、無事にスタートだ。
 

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