インタビュー集【 ハワイを再発見 】平 岳大さん
エミー賞で時代劇としては異例の18部門受賞という快挙を果たした米国制作のドラマ「SHOGUN 将軍」。 この作品で五大老の一人、石堂和成を演じた俳優の平岳大さんは、5年前からハワイに住んでいる。 ハワイでの生活が、俳優生活にもプラスに作用していると語る。
ハワイに住んでいるからこそ役者としての仕事に集中できる。知らぬ間にパワーをもらっています。(平 岳大さん)
娘を育てる環境としてもハワイは最高の地だと思います
平さん:
結局、昨年はハワイにいたのが3ヶ月ほどでした。米国資本の映画はカナダやヨーロッパ、日本など世界各都市をロケ地に選び、数ヶ月滞在して撮影を続けます。例えば昨年ならオーストラリアに5ヶ月、スコットランドに1ヶ月、日本に3ヶ月滞在しました。日本の映画業界と異なり、米国は俳優やスタッフの労働環境も整備されていて、1日あたりの労働時間や休暇もきっちり規定されています。撮影スケジュールはゆったりで、1〜2週間に1日くらいのペースで参加します。おかげで一人暮らしの食事術がだいぶ身に付きました(笑)。
妻には「遠洋漁業に出る夫を持ったようだ」ってよく言われます(苦笑)。いつもワンオペで一人娘を育ててくれている妻には本当に感謝しています。でも、こんな生活スタイルも生活拠点がハワイだから実現できていると思います。何より安心して妻と娘を残して仕事に行ける治安の良さと、コミュニティの温かさがある。娘の学校の親御さんたちとの付き合いも、おそらく日本とは少し違う。程よい距離感ですが、互いの自宅に泊まりあったり子どもを育てる環境としてもハワイは最高の地だと思います。カウアイ島を訪れたときのショット。エネルギーの源は家族との時間だ。子ども同士の交流は濃厚で、それを大人たちが温かく見守る感じ。今、娘は7歳ですが、ハワイでの子どもの成長ぶりは、私の予想をはるかに上回るものでした。私自身も米国で学生時代を過ごして、娘にも日本以外の教育環境を与えたかったのですが、自然も近くゆったりとしているハワイの環境は理想に近いものでした。

この安心感は、もちろん仕事にも影響しています。今でも最高の瞬間は、単身赴任の長い撮影期間を終えて、ホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港に降り立ったときです。ハワイの風と空気感が身体にふっとまとわり付いたとき、すごくリラックスしてホッとする。不思議ですよね。東京にいるときから俳優という職業は同じなのに、住む場所が変わっただけで演技に対する考えかたも変わりました。
日本にいるときは、俳優業をしていても、ステップアップしている感覚はありませんでした。米国に来て初めて俳優という道で着実にキャリアを積み重ねている実感があります。もちろん、「SHOGUN 将軍」という作品が世界的に話題になったことも大きい。おかげさまで、現在はコンスタントに出演のチャンスをいただいていますし、キャリアを積めば出演料にもしっかり反映される。残念ながら、日本の芸能界ではそうはいかないのが実情です。
ハワイは余計な雑音がなくて、役者として演技の鍛錬に集中できます。いつも人混みの中にいる東京とはコミュニティの距離感が違いますね。それもホッとする一因だと思います。今はこんなこと言えていますが、実はハワイに移住した当初はコロナ禍で、撮影の仕事は一切ないし、正直、生活していけるのかなと不安でした。そんな時期も、ハワイのこの天気と爽やかな風に救われたのだと思います。周囲の皆さんとの心強い交流もあり、何とか撮影の仕事をいただけるようになり、今でも久々にローマで俳優業を再開できたときの感動は忘れません。演じることができる喜びを改めて全身で感じました。そのロケ中に「SHOGUN 将軍」の出演が決まったのです。
これまでたくさんの都市に滞在しましたが、1年を通じて最高なのはハワイだけだと思います。ニューヨークやロンドンといったエキサイティングな大都市も、50歳を超えたら、もういいかな。今はハワイのビーチでのんびりするのが、一番です。大切な家族とともに、これからもハワイを拠点に頑張っていきます。

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