ハワイでビジネス保険に加入する際の基本事項・種類と必要性

ハワイでビジネス保険に加入する際の基本事項・種類と必要性

更新日 2018.09.28

ハワイでビジネスを始める際に加入が必要な場合もある企業保険。本項では基礎的な知識をお伝えします。

訴訟大国である米国では、いつ、どこで、どのような理由からビジネスが訴えられるか分かりません。または、災害や事故などでビジネスの継続が不可能になる場合もあります。ハワイでビジネスを興す場合も同様で、企業保険に加入することが強くすすめられるか、あるいは強制的に加入しなければならない場合もあります。企業保険加入の際は、まず保険エージェントに業種やビジネスの規模、業務やリスクなどの情報を伝え、保険補償内容を相談します。その後、保険エージェントが複数の保険会社から見積もりを取得し、契約の手続きについて案内をします。

ハワイ ビジネス保険 hawaii business insurance

基本的な企業保険

企業保険のうち最もベーシック、かつ加入が必要となるのが「企業総合賠償責任保険 (Commercial General Liability)」です。これは人的損害、物的損害、または商標・プライバシーの侵害等、第三者に対して負担する法律上の賠償責任を補償する保険です。また、ビジネスオーナー側の過失の有無にかかわらず、訴訟費用等の各種費用も補償されます。ビジネスの種類や必要性に基づき、様々なオプションの補償を加えることが出来ます。

一般的なカバー例としては、「Liability(賠償責任)」、「Products/Completed Operations(完成作業責任)」、「Personal/Advertising(人格権侵害・宣伝障害)」、「Damage to Premises Rented to You(賃貸物件補償)」、「Medical Expenses(第三者医療費用)」、「Deductible(免責金額)」などがあります。

この保険は店舗やオフィスのリースをする際に必要となります。リース時に建物のオーナーまたは不動産業者から加入証明提出を求められ、未加入の場合は入居を拒否されます。

店舗やオフィスではなく、マッサージセラピストや、個人のツアー業のようなビジネスの場合でも訴訟が発生することがあり、どのような職種でも安全とは言えません。自分の資産とビジネスを守るためにも企業保険への加入を考慮しましょう。

その他の企業保険

上記の企業総合賠償保険は人に訴えられた場合に補償が発生しますが、災害や盗難などの補償は該当しません。訴訟以外の状況で補償を得るには、建物、設備、在庫などの火災や盗難等損害を補償する「Commercial Property/ Business Personal Property(財物保険)、リカーライセンスを取る際に必須の「Liquour Liability(リカー保険)」、雇用主のための賠償責任保険「Employment Practices Liability(雇用慣行賠償責任保険)」、顧客への損害などをカバーする「Professional Liability(専門職業賠償責任保険)」、 サイバー攻撃で発生した被害を補償する「Data Breach/Cyber Liability(サイバー保険)」、テロ攻撃により生じた建物などへの損害を補償する「TRIA(テロリズム・カバー)」など、他の保険への加入が必要となります。

これらの企業保険が必要な場合は、保険エージェントと相談して自分の事業内容に合った保険に加入しましょう。

ハワイ州の保険

ハワイ州では従業員がいる企業に法律で「Worker's Compensation(労災保険)」、と「Temporary Disability Insurance(一時的障害保険)」への加入を義務付けています。未加入の場合は罰金を科されるため、従業員を雇用する場合は必ず加入してください。

ビジネスを始める方、またはすでにビジネスをお持ちの方は、どのような職 種であっても、まず企業保険加入に関して保険エージェントに相談することをおすすめします。

ビジネス保険は資産を守るためのもの

ビジネス保険は、個人用の保険と異なり内容が複雑ですが、ハワイを含む米国でビジネスを経営する際は、自分自身とビジネス、そして資産を守るためにも、必ず考慮しなければならないことの1つです。起業や業務・補償内容の変更の際は、まず保険ブローカーに相談しましょう。




 

【情報提供・監修】

Mioko Yamanouchi, Agent
John H. Connors Insurance




 

関連キーワード

合わせて読みたい記事

各カテゴリーのお知らせを見る

不動産会社・
エージェントにお問合せ
閉じる