ハワイで優良コンドミニアムを選ぶ基準と物件の買換え・売却時の基準

更新日 2019.05.22

ハワイ不動産は「ロケーション」「建物の良さ」で選ぶのが鉄則だがホノルルの8割近い建物は築40年以上。資産価値を保つための優良物件の選定は絶対だ。また、買換えや売却を視野にいれた購入も大きな鍵となる。トップエージェントでもある、長谷川千明さんに優良物件を選ぶ基準と買換え・売却時の基準について聞いた。

目次

物件を見学するだけではわからない建物の良さ

新築には新築の良さがありますが、一方でハワイの築年の古いコンドミニアムには他に代替えのきかない、絶対的なロケーションや建物に使用されている資材や素材が良質間取りやラナイも広いなど、今の新しい建物にはない価値を見つけることもできます 。そこで見極めが必要になるのが、「建物の良さ」。決して建物を見学するだけではわからないが 、とても重要な2つのポイントを以下に取り上げました 。


1. 建物の管理の行き届き具合

管理費の内容を把握すること。例えば、日々のメインテナンス状況や管理マネージャー、オフィスの対応、また管理費に含まれている光熱費 、アメニティの状況など各コンドミニアムで内容が異なる為、確認しておきたい。


2. 修繕計画とその予算組

実はこれがとても重要です。それぞれの項目の修繕の何%が貯蓄されているか、積立予測されているかを知ること。それらがしっかりとされていない建物だと戸数やエレベーターの数などにもよりますが、急激に特別徴収金が発生したり、管理費が年々上ったり、突然何万ドルの請求が各オーナーに来る可能性もあります。また、法改正によりスプリンクラーの有無も建物の課題となっていますので、注意が必要です。

築40年以上経過しているが、修繕計画すらない建物があるのも事実。このような物件は突然の特別徴収金などの発生の可能性は高いです。物件購入の際にコンドミニアムの予算組など売主から開示される管理組合書面に収支計画表が含まれているため、判断の材料にできます。 予算組がしっかりしているコンドミニアムだと将来的な不動産価値の視点からも魅力的だと言えるでしょう。
特にエレベーター、コンクリート補強、上下水道・パイプは、修繕に多くの予算がかかる項目ですのでしっかりチェックしてください。

将来的な価値の上昇を見越す物件の見方

価格が伸び悩んでいるコンドミニアムに注目してみる事がひとつです。価格が中々上昇していないコンドミニアムやお部屋(ユニット)の理由はさまざまです。ロケーション、部屋の間取り、付帯設備(倉庫や駐車場有無)、管理組合の状況など。築年数と老朽化のバランスを調べ分析することが重要となります。そのような事を踏まえた上で、現在マーケット価格が伸び悩んでいる物件を探す事は将来的な価値向上の可能性があると言えるでしょう。

例えば、モアナパシフィックやコオラニなどでもお買い得な物件があることもありますし、またホクアやヨットハーバータワーなども狙い目の物件です。現在管理組合が一丸となり、ビル全体の改築プランも進んでいます。ロケーションも良いので、今後期待ができそうです。

いずれにしましても、前提としてご本人様がその物件を気に入られているかどうかが一番の決め手となりますが、このような視点での物件選びを参考にいただければと思います。

 

ハワイ不動産の売買において一番良いタイミング

よくお客様に聞かれることですが、過去の実例からみて、タイミングは、結果的にはお客様ご自身のライフスタイルの変化、また物件との出会い( ご縁 )が1番重要な要因になっているのは事実だと思います。その為には物件をある程度、定点観測することも大事です。ただし、シビアに数字を求める投資家の方は市場状況をしっかりと把握しながら細かなタイミングを計る必要があります。

大きく下記の3つのタイミングを考慮しながら、進めるのが賢明だといえるでしょう。

1、市況から見たタイミング

建物や価格帯によっては全体の市況とは異なる動きをする物件や数年前までは動きのなかったコンドミニアムが急に売買が活発になる場合も実はあり、その動きを把握しておく必要があります。

2019年のハワイ不動産の全体市場は経済専門家の予測によると、ややソフトになるが落下する見通しはなく健全なゆるやかな伸びとなりそうとの事です。オアフ島の不動産は築年数が古い物件でも、とにかく『持ったもの勝ち』という実に安定した価値を保ち、アメリカ全土からも投資家に好まれる市場です。

世界経済を揺るがすような事態、例えば2008年のリーマンショックの時も2011年までの2年で約10%位全体的に価格が下がったものの、翌年の2012年以降今年まで毎年平均して毎年約4.7%で販売実績価格が伸びています。

2019年3月時点で市場は価格が前年度よりさらに上がったものの、市場に出ている物件数が増えてきているため購入者にとって選択肢が増え、売却数減少、及び売却日数増加の気配を示しています。


2、建物の修繕履歴と管理組合の状況を考慮したタイミング

先ほどの話とも少し重複しますが、管理組合の修繕計画の予算組みを把握しておくことは重要です。コンドミニアムによっては計画がしっかりと練られていない場合もあり、特別徴収金が発生したり、年々、管理費が大きな幅で上がったりします。このような管理組合の事情が物件価値にも影響を及ぼします。また、内装、備品、また水回りの状態は売却に重要な要素となるため必要に応じリモデルを加えると良いでしょう。


3、税制から見たタイミング

頻繁に改正される不動産関連の税制。固定資産税や、非居住者の不動産売却時には米国税局とハワイ州への仮納税が発生することや減価償却に伴う税制など、日米の税制の動きや流れを把握しておくことがポイントとなります。


【補足】

海外居住者の方が物件を売却される際

海外居住者の方が物件を売却される際は売却時の仮納税が必要。この税金について公認会計士とも連携を取りしっかりとご相談いたします。次に買い替えされる物件との資金調整が必要となるため大事な要点となります。


数々計画されている新築物件に買い替えご希望の方

現在販売中の新築物件は完成予定が約2年後。完成までに入金の必要なデポジットはご購入価格の15%から20%。このタイミングを利用し現在お持ちの物件を売却し、新築物件への購入資金に充てる。タイミングが重要な要素にもなります。

不動産売却時にリフォームしたほうが良い理由

特にマーケットに変化が出始めている今は特に、売却時に他に競合する物件よりいかに魅力的に見せるか、また価格設定の仕方が売却成功の鍵となります 。買い手に魅力的に売り物件をアピールするには、お手伝いする不動産業者の経験と力量が大変重要となります。

どのようなサイズやタイプの物件においても、必ず売出し前に、必要に応じてステージング(部屋をインテリアなどで綺麗に見せる作業)や安価にできる改装のお手伝いをし、お部屋をモデルルームのように魅力的に見せる手配をしています 。今後ますます、このようなことが必要になる市場になると想定されます。
 

ステージング前の部屋
ステージング前の部屋
ステージング後の部屋、売出開始すぐにオファーがはいりました

売出し物件にコストをかけることに必要性を感じない方も多いと思いますが、最小限の費用で最大限の効果をもたらすことは可能です。費用を抑えて少しのペイントや家具の配置、モデルルーム化するステージングで随分とイメージが変わり、買い手の心を掴む空間に仕上げることができます。そのためのノウハウとサポートは惜しみなく提供したいと思っています。また、リフォーム時の業者やベンダーも独自のネットワークを持ち、素早い対応、価格も含めて安心で信頼のできるパートナーもご紹介させていただいています。

これから不動産購入を検討される方も、すでに物件を所有されて売却の可能性を検討されている方も価格にこだわりなく、心を込めてサービス提供をさせて頂いています。
お気軽にご相談ください。

長谷川千明

[プロフィール] 長谷川 千明(ジャッキー)(R)
(コールドウェルバンカー社)
 
広島県出身。全米最大手コールドウェルバンカー社のバイズプレジデント。全米で55,000人所属するリアルターの中でトップ1%に選出されるベテランエージェント。 お客様のそれぞれ異なる立場や状況を細かなコミュニケーションをとりながら理解し、生涯につながるお付き合いができると、数多くのお客様からの支持を受けている。夫婦ともにリアルターであり、チームワークでお客様に手厚いサポートを提供している。
https://www.hawaiinisumu.com/article/471

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